【コラム】下味の効果
魚は焼く30分前に塩を振り、
肉は焼く直前か 焼きながら塩を振ると
おいしく仕上がると言われています。
これには理由があります。
塩には水分を引き出して、
身をかたくする性質があるからです。
魚は身がやわらかいので、
塩を馴染ませることで身が締まり
おいしさが凝縮されます。
さらに においの成分は
水分と一緒に流れ出てくれます。
一方で牛肉や豚肉は繊維がかたいので、
出来るだけ水分を肉汁として
閉じこめておくことがやわらかく
仕上げるコツとなります。
塩が余分な水分を外に出す性質を利用して、
味の濃い肉に仕上げることもできます。
鶏肉を塩と酒
(酒にはphを下げて肉を軟らかくする性質があります。)
に漬けて1晩置くと、
軟らかくて旨味の濃い鶏肉に
仕上がるのでお試しください。
※鶏肉250gに対し塩小さじ2/3、酒大さじ1、
好みでこしょう少々、たまねぎやにんじんの切れ端等を
一緒に漬け込みます。
余分な水分をふき取ってから調理し、
お好みの味付けで仕上げてください。
コラム:市川 もみじ(栄養士)