13 10月

【コラム】特定原材料とは?

商品のパッケージで「特定原材料」の文字を見かけたことはありませんか?

 

特定原材料とはアレルギーの原因となる、アレルゲンを含む原材料のことです。

食物アレルギーを持つ方にとって、大切な表示です。

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ところで、特定原材料“等”という表示。なぜ“等”がついているのでしょう?

 

それは「特定原材料」と「特定原材料に準ずるもの」の2つの区分があるからです。

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そもそも特定原材料としては7品目が決められています。

・小麦
・乳
・卵
・えび
・かに
・落花生(ピーナッツ)

 

これらは発症数が多かったり、重篤な症状を引き起こすものとして表示が義務付けられています。

 

しかし食物アレルギーはこの7品目以外でも起こります。

 

そこで特定原材料ほどの症例数や重篤度ではないけれど、

アレルギーを引き起こすことが分かっている21品目の食品を

「特定原材料に準ずるもの」としています。

表示は義務ではなくて、努めることとされています。

 

・牛肉
・豚肉
・鶏肉
・あわび
・いか
・いくら
・鮭
・さば
・大豆
・アーモンド
・カシューナッツ
・くるみ
・ごま
・松茸
・山芋
・オレンジ
・キウイフルーツ
・バナナ
・もも
・りんご
・ゼラチン

 

ただ、表示を義務付けているものと

努力義務(表示をしなくても良い)が混じっていると、

消費者はアレルゲンを含む食品を使っていないから表示がないのか、

表示が義務ではないから書いていないのか、の判断に困ります。

 

そこで、表示範囲を示すために、

多くの食品ではパッケージにアレルゲンの対象を書いています。

 

もっとも、現在では特定原材料7品目のみの表示よりも、

特定原材料に準ずるものも含んだ28品目での表示が一般的です。

 

ちなみにアレルゲンの対象の表示方法に関しては、

政府のフォーマットはありません。

 

色文字や太字にして目立つようにしたり、

一覧表にして一目でわかるようにしたりと、

各メーカーが工夫を凝らしています。

 

いずれにしても、特定原材料に関しては

食品の原材料名欄に必ず記載があります。

アレルギーが気になる場合は、

原材料名欄をしっかりと確認しましょう。

(※画像中の水色線で示した部分です。)

 

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さらに、私たちの食生活の変化によって、

新たにアレルギーを起こしやすい物質が出てくることもあります。

その場合は特定原材料の品目を見直し、品目を追加することになります。

 

食品を安心して購入できるよう、

常に見直しをしてくれているのは心強いですね。

 

コラム:市川 もみじ(栄養士)